下地調整とは、壁装材の仕上がりを良くするために下地を平滑にする作業です。
下地調整とは塗装を行う際の下処理です。接着などを容易にする処理です。
塗装は下地調整で決まります。表面に出ない部分手抜きの行われ易い工程でこの作業の出来が、後の仕上がりに大きく影響する作業です。
【塗膜】
塗料を塗ることによってできる膜を塗膜と呼びます。
【旧塗膜】
塗替え工事の際、既存の塗膜を「旧塗膜」と呼びます。
まだ十分な密着を保っているものを「活膜」、剥がれ・浮きがあるものを「死膜」と呼びます。
死膜は除去し、活膜は残します。
【ケレン】
鉄部の場合、1種から4種までの定義があり、死膜や錆、付着しているゴミなどを
サンドペーパーやワイヤーブラシなどで取り除く4種ケレン、
さらに、電動工具を併用する3種・2種ケレンまでは、活膜を残します。
1種ケレンは旧塗膜を100%除去するブラスト法があります。塗替え工事では、2種~4種までが一般的です。
【剥離剤】
既存塗膜(旧塗膜)を剥がすために、使われます。用途によって様々な種類があります。
【養生】
塗装における養生(マスキング)は、塗装面以外の面に塗料がかからないようにシートやマスキングテープなどで覆うことを言います。塗装面以外の面を保護するためにも養生は塗装前に確実に施しておく必要があり、施した養生は原則として塗装の直後に取り外す必要があります。
【吹付塗装】
吹付タイルやリシン、スタッコなどの仕上材をコンプレッサーにて、外壁仕上げの下地面に吹付けて仕上げる塗装方法です。
【刷毛塗装】
外壁塗装において刷毛塗りは基本であり、塗物形状や大きさにとらわれずにどこでも作業が可能なため、古くから現在にいたるまでスタンダードかつ効率的な塗装方法です。手塗りの基本であるために、技術習熟度の影響が出やすいのですが塗料性能の向上につれて使いやすくなっています。
【ローラー塗装】
塗料を含ませた円筒を塗装面で回転させて塗付する塗装法。
ローラーの表面が羊毛状のものは「ウーローラー」「ウールローラー」とよばれ,芯の表面から毛先までの長さ(毛足)でおよそ3種類に分類できる。「短毛ローラー」は毛足4~5mmで,鉄扉の塗装など,仕上りの平滑性を重視する場合に使用する。「中毛ローラー」は毛足13mm程度で最も多用される万能型である。「長毛ローラー」は毛足20mm以上で凹凸面の塗装に使用します。
また,マスチック塗材,単層弾性塗料,微弾性下塗材など,高粘度=どろどろの塗料により波形の模様を付け加える塗装を行う場合に使用する「マスチックローラー」「パターンローラー」「砂骨ローラー(さこつろーらー)」など,いろいろなよび方をされています。
そのほかにも,プラスチック製のものや金属製のものなど,用途に応じてさまざまな種類のローラーがあります。
【ALC板(外装材)】
オートクレープ(高温高圧蒸気)養生して作った気泡コンクリート。
軽量で断熱性・耐火性に優れ、内外装に使用されます。
【窯業系サイディング(外装材)】
主原料としてセメント質原料及び繊維質原料を用いて板状に成形し、養生・硬化させたもので、主として建築物の外装材として用います。
【タイル(外装材)】
粘土や陶石、長石などを粉砕し、これを成型して高温で焼き固め、板状に作られた陶磁器質の建材で内外装及び、装飾材として用います。
【金属系サイディング(外装材)】
表面をアルミ、スチール、銅、ステンレスなどの金属板で仕上げられ、ポリウレタンなどの発泡樹脂で、断熱材が裏打ちされたもので、主として建築物の外装材として用います。
【カラートタン(屋根材)】
0.27~0.35㎜の合金鋼板に高分子塗料を焼付けした材料です。
【クラック(ひび割れ)】
乾湿または温度変化によって起こる割れ目。割れが底部にまで達しているものをクラック、表面または中層でとどまっているものをチェッキング(ヘヤクラック)と区分します。
【チョーキング(白亜化)】
白墨のチョークからきている。塗装表面に紫外線・温度・雨水など長時間作用して、樹脂分解や顔料変質を起こし、ついには塗膜からこれらの主として白色を呈する劣化物が離脱して表面に付着した状態になります。
【塗装の退色・変色】
経年経過による劣化等により、塗膜の色調が変わる、色があせることを言います。
【シール材(コーキング)の切れ・破断】
シーリング材に発生したひび割れが目地底まで達し、完全に切れた状態です。
【タッチアップ】
部分的な補修塗りのことを言います。
【増塗り】
仕上りや耐久性の観点から、下地が透けやすい部位等を、他の部位よりも1回多く塗装することを言います。